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Target Earth Blog
日々の泡
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Mika Bat
Theee BatのMikaさんが亡くなったそうです。
死因はよくわかりませんが、亡くなったのは事実のようです。

僕は特に仲良くしてたとかいうわけではなく、彼女の年齢とか本名とかも一切知らないし、すでにバンド関係のみなさんが書いてるような、一緒に遊びまくったとか対バンしまくったなどの思い出はないのですが、
自分の企画したコンビにTheee Batで参加してもらったこともありましたし、自分用のメモとして書いておきます。

僕はガレージシーンとはつかず離れずみたいな立ち位置なんだけど、近年はどちらかというと「つかず」状態の方が多いわけで、偉そうにGrage Rockin' Crazeのパンフに解説など書いてるような立場ではないわけです。
そんな僕でもTheee Batの存在は意識していた。

ミカさんは、ライブで見かける女の子だった。いつだったかハッキリとは憶えてないんだけど、あるDJをやったときにAlternative TVのAction Time Vision を掛けたんだよね。そのときミカさんが
これなんですか?Headcoatsがやってる曲ですよね?と質問されたのは憶えてる。僕もBilly Childish好きなんで、そういう質問はイヤじゃなかったね。あ、この人もBilly Childish好きなんだな、と。

時系列が合ってないかもしれないけど、ぷあかうで、今はアメリカに帰っちゃったマーティーとアトミック・スープレックスの彼がいて、ちょうどマーティが出したというTheee Batのレコードを聴いてたことがあった。これがたしか、TeengenerateのDressed In Blackみたいな、というか、まんまな感じの曲だったんだけど、あんまイヤな感じはしなかったな。マーティが嬉々としてたからかな。
まあ、むちゃくちゃラウドでlo-fiなサウンドだったのでピンときたのもある。

それからまた何年か経って、Teengenerateの映画に関連してコンビを出すことになって、収録バンドをどうするか、こうじやマサハルくんとミーティングを重ねていたんだけど、その中で、「ガレージ・バンドを入れたいよね、必要だよね」という話になって、その中で名前が挙がったのがTheee Batだった。他にもいくつか考えられるバンドは居たけど、ライブのキレという意味ではTheee Batしかないだろう、ということだったか、反対意見もなくすんなり決まった。

僕はTheee Batとは普段付き合いも無く、メンバーとも話したことがなかったけど、アニキがKubさんの電話番号を知ってたので、電話にてコンタクトをとった。KubさんはJガイルズ・バンドを好きだというのも自分の中ではポイントが高かった。
メンバー間で話した結果、コンビに参加してくれることになった。参加に際しては費用の面もあるので、既発曲の収録でもよしとしていたが、新録で提供してくれることになった。
出来上がって来た曲は、自分の想像を超えるものだった。90sロウ・ガレージのようなものを期待していたんだけど、それを良い意味で裏切る、絶妙なバランス感覚のあるパンク・ロックであった。録音はケイジ・ロンソンがやってくれた。Theee Batの大ファンなんですよ〜って。

かくして、そのコンビ”I don't like sex”は完成し、Get ActionのDVDと同時発売となって店頭に並んだ。
それらの完成打ち上げみたいな感じでぷあかうで参加者などで飲み会をやったことがあって、そのときに初めてTheee Batのメンバー全員とちゃんと喋った。想像どおりの気さくな人たちで楽しかったな。

その後、そのコンビのレコ発の意味合いも兼ねて、Andy Shernoffを招いてFeverでRock市Rock座をやったときにもTheee Batに出てもらった。そこに出たすべてのバンドが大きな意味ではロックンロールだと言えるが、色んなタイプのバンドがいる中で、Theee Batは負けてないというか、バッチリブチかました。
その際、僕の写真の展示をしていたんだけど、ミカさんは、その中のBilly Childishの写真に反応してくれて、「あ、これDollで見たやつだ」と。やっぱりBilly Childish好きなんだなぁと思った。
打ち上げの席でも、写真を見せてくれと言われたので、展示から剥がしたやつをまとめて見せてあげた。とくに感想は出なかったけど、熱心に見ていたのを思い出す。

僕とTheee Batの話はこれでほぼ全部なんだけど、、、
Theee Batのライブは、レコードとはまた別の切迫した感じがあった。とにかく動き回って全力で激しくやる。揃いの衣装やフライヤーのデザインなんかも含めてバンドのコンセプトなんだろうけど、それを超える切迫感があった。本当に生き急いでいるような。
生き急ぎすぎだよね、いってしまうなんて。

忘れられないようなコンピを作れたことを嬉しく思ってます。
ありがとう。
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Target Earth 20周年へのコメント 3
20周年へのコメントとは言え、未だにマイペースながら走り続けているターゲットアースに対して、簡単にオメデトウなんて言葉での表現は当てはまらないかもしれません。

あくまでも通過点、いつまでも通過点であって欲しいと思います。

ターゲットアースは懲りない。負けない。流されない。儲からない…。

感謝を込めて。

加嶋 幸平  (Rockbottom)

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20年くらい前にライブハウスで汗だくになっているといつも水をくれる人がいました。
DOLLの好きなバンドの記事を読んでいると写真/中上マサオと書いてありました。
誰がやってるのか知らないけどカッコいいバンドばかりリリースするTARGET EARTHというレーベルを知りました。
COOCKIE SCENEみたいに滅多に読まない雑誌に好きなバンドの事が書いてあると最後に“ん”て書いてありました。
それが全て同じ人だと知ったのはいつだったかは覚えてません。でも一昨年その人と大好きなバンドを記録する共同作業をする事になりました。その人の平日のお昼は誰もが知っている会社の人でした。しかも週末は愛娘に愛される良きパパだと知りました。一体何足のワラジを履いてるんだろうと思いますよね…。
20年間同じ事を続けた経験が無いので良くわからないのですが、これだけの事を同時にやるのは僕には無理です。
20周年おめでとうございます。
30周年は記念映画を監督して、もう一つワラジを増やして下さい。協力します!

近藤順也/映画「GET ACTION!!」監督

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More Fun、Tweezers 7”をはじめとする数々のTarget Earthの名リリースからはもちろん、Shaky Cityや数々の媒体での中上さんの文章からも多大な刺激と影響を受けました。
これからもTarget Earthならではのストイックな姿勢と独自の視点・切り口によるリリース、活動でPowerpop/Punkファンに刺激を与え続けて下さい。
20周年、本当におめでとうございます!

Kei (The Choosers)

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中上さんとよく話すようになったのは2002年のFLASHCUBESの初来日の時からだと思います。
当時僕がやっていたTHE SNEEZEと言うバンドを前座に起用して頂いたのですが
POWER POPでもなんでも無い僕らをなぜ呼んでくれたのか?
それは当時1つのテーマでもあった「PUNKを通過しているか?」と言うところの重要性にあります。
やはり「この人、冴えてるな!」と思いましたが
冴えている人のレーベルは出す音源も冴えていますよね。
これからも冴え続けてください。20周年おめでとうございます!

バンノ カズユキ(MIDDLE EDGE)

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濃密な関係を作ること無く、でも互いの動向を気にしながらずっと並走しているような人たちが沢山います。
好きな音楽を探すことに関して、とかく受動的なことが多い自分のような人間が、四半世紀以上も音楽に関わってこられたのは、そういう人たちがいてくれたお陰です。
Target Earthの中上君もそんな存在の一人。過去のある一時期、好きな音楽をめぐる閉鎖的で癪に障る状況の中で、一緒に戦った戦友のような意識があり、また、今は別のフィールドで各々がゲリラのように戦っているような感覚があります。
レーベル、もう20年と聞いて我が事のように感慨深いです。

ZUNG (Back To Basics)

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ある意味で、レコード・レーベルをやることは報われない仕事だと思います。バンドと違って、ライブで直接にお客さんの反応を得ないし、正直に言うと、プレスがすぐ売り切らない場合は数年間にわたって同じレコードを売ろうとすることがちょっと負担なものです。(自分の気持ちはそうなんですが、他のレーベルをやってる方は違うかも知れません)もっと簡単に言えば、趣味としてインディー・レーベルをやっていく間に様々な障害に出会うことが当然です。

そうは言っても、もしインディー・レーベルが無ければ、到底アンダーグランドのシーンも存在できないだろう。レーベルの役割はバンドが作った作品を商品化することで、ファンに普及することです。
だから、バンドマンとして自分のバンドのレコードを出してくれてレーベルに、またファンとして自分の大好きなレコードを出してくれたレーベルに、物凄く感謝しております。

そのレーベルの一つはTarget Earthです。2001年頃にRadio Shanghaiのサード・シングルを手に入れて以来、Target Earthのシングルを沢山手に入れました。わざと「買う」と言う動詞は使わなかったのです。何故かというと、Radio Shanghaiのシングルを手に入れた直後にTarget Earthを運営してる中上さんと長年にわたる付き合いが始まったと言えるからです。そのうちに、数え切れないほど中上さんの世話になりました。Tweezers, Raydiosのように大好きなバンドの絶版になったレコードを僕のもとに送ってくれたことだけではなく、僕のファースト・バンドのレコードを物販してくれたり、現在のバンドのツアーも組んでくれたりしました。(むろん、多くのTarget Earthのリーリスを普通に買ったんですけどw)それに、自分の存在に一番大きい影響を与えたTeengenerateと対バンすることが出来たのは、中上さんのみによるものでした。

中上さんはそんな存在です。Target Earthはそんなレーベルです。More FunやTweezersのシングルを出したことによって、90年代に日本のパワーポップ・ブームを育んだことだけに、Target Earthは歴史的で、伝説的なレーベルだと言っても差支えないと思います。その後、Firestarter, Rockbottom, Stairsのようなバンドの最高なレコードを沢山出しました。それに、この20年にわたってTarget Earthの活動しながら、中上さん自身は絶えずにシーンの発展の為に頑張って来ました。個人的にも、ファンとしても、中上さんとTarget Earthに感謝しながら、これからの活動を楽しみにしております。

Steve Borchardt (Cozy)
Target Earth 20周年へのコメント 2
Power Popと言う言葉を当時僕がFirst Alertをやっていた頃に教えてもらったのが、中上君だった。 僕らとは違うアプローチをしていたレーベルTarget Earth これからも、様々なアーティストを選出してほしいと思います。 20周年おめでとうございます。

シンタロウ (Back To Basics)

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It's an honor to be a part of the Target Earth Records story, with my solo work and White Flag...I raise a toast from Memphis...have a great nomikai!

Ken Stringfellow (The Posies)

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Hola Masao !! Happy anniversary to Taget Earth , Keep on rockin´ !!

Juanco Lopez (Paul Collins band)

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祝20周年! 続ける事のすんばらしさをみせつけていただいております! 1発目のシングルだったとは光栄です!
Keep A Rolling♩

おがわまさひろ (ex.The Evil Hoodoo / イラストレーター)

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ターゲットアース20周年おめでとうございます。
俗に「10年ひとむかし」と言いますので「ふたむかし」はもはや老舗の域ですね。
僕たちがお世話になったのは20世紀の終わり頃でしたか、もちろんそれ以前から 中上オーナーには公私共にお世話になりっぱなしであったワケですが。
世間の主流にあえて逆行するような「こだわり」と「品質」。 これまでにリリースされた、時代に淘汰されない普遍的な作品群は、 ターゲットアースキングダムの住人たちにとって、そのすべてがプラチナディスクです。
僕たちのリリースしたブラウンディスク(!)も、そんなキングダムに一石投じられたかな、 オーナー宅の玄関マット代くらいにはなったのかな、と自負しております。 ターゲットアースに栄光あれ。そして、そろそろまたお世話してください。

スズマサ(ex.Radio Shanghai)

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EVIL HOODOO のOUTTA TONIGHTはDJで幾度となくターンテーブルに置き、そのたびに「これ誰ですか?」と問われ得意げになった。TEENGENERATE亡き後、 RAYDIOSやFIRESTARTERがライヴでやってる曲を家でも聴きたいなぁーってな欲求にイチ早く応えてくれた。RADIO SHANGHAI の「HUV I THE RIGHT?」をキレイに磨き、 TWEEZERSの「SUBWAY KILLER」に涙を流し、異常な完成度と未完成さが奇跡的に同居したROCKBOTTOM の「TIME WILL BE LIGHT」に打ちのめされた。 などなどなどとキリがない。 信頼と実績のなんて言うけど、無条件で信頼できるロックンロール・レーベルが我が国に果たして何個あるだろうか。そしてそれを20年続けてきたという。 それがどういうことか。少なくとも我が国のロックンロールを20年間守り続け、そこに新たなる命を吹き込み続けてくれたわけだ。素晴らしい作品をジャスト なタイミング(※なんだかんだで旬を逃すことは多いもんです)で我々に届けてくれたことを心から感謝したい。 20周年おめでとうございます。

TSUNEGLAM SAM (YOUNG PARISIAN/Vo)



V.A. / I don't like sex について
Follow Upに掲載されたインタビューになります。

こちらで写真入りでデザインされた電子版も読むことができます。

インタビュアーの吉沼さん、ありがとうございました。

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日本にTEENGENERATEがいた。既に解散してしまっているが、そこで日本のROCK’N’ROLLは終わってしまったのか?ガレージ・シーンは途絶えたのか?馬鹿言っちゃいけない。このコンピレーションがその証だよ。このコンピレーションに携わった今回集まって頂いた三人は、TEENGENERATEが活動していた時代にその一番濃い部分を共に過ごした人達。その言葉の一つ一つの重みが違う。そしてその言葉は手に取る人々全てに向けられている。俺とて例外ではない。そう、一人一人が変われれば世界は面白くなる。それを証明して見せたのもTEENGENERATEだった。そんな彼らがこのコンピレーションを作ったんだから間違いはない。これこそが世界に誇る日本のアンダーグランドの底力だよ。

Interview:吉沼栄治

■まずはこのコンピレーションを作ることになったいきさつを。

TARGET EARTH 中上(以下 N):元々は映画『GET ACTION!!』のDVD化にあたって、キングレコードの(ディレクター)長谷川さんから、「何か作りませんか?」っていう提案があって。そこで、ここにいるマサハル君とこうじの二人が主宰していて、TEENGENERATEの復活ライブも行われた“ROCK市ROCK座”っていうライブ企画に沿ったコンピレーションにしたらどうだろう?っていう話から始まって、みんなでアイディアを出し合っているうちに、こういう形になったって感じです。あとはおおまかにTEENGENERATE周辺、それ以降っていう括りですかね。友達のバンドはたくさんいるけど、ROCK’N’ROLL的なバンドってとこに重点を置いて。どのバンドを入れるかという長い議論もあったし、オファーして断られたこともあったし。

■みなさんにとってTEENGENERATEとはどういう存在だったのでしょう?

THE THUNDERROADS マサハル(以下 M):最初に(下北沢)SHELTERで観た時、「日本にこんなかっこいいバンドがいるんだ」って思いましたね。前身バンドのAMERICAN SOUL SPIDERSも観てはいたんだけど、そっちはあんまりピンとは来なかった。TEENGENERATEはタイトでキャッチー、曲が短くてビシっと来るとことか、FINK(G/Vo)の立ち姿を見た時、興奮しましたよ。周りにこういうバンドはいなかったから嬉しくなった。

N:僕は、日本と海外の対比って事ではなくて、単純にうわっとなったのがでかいな。日本のロックの流れとは違うっていうのもあるけど、音楽そのものにビックリしたのはもちろん、実際に付き合うようになって音楽の話をしていると面白いし、音楽に向かう姿勢とかも。影響を受けたって言うと恥ずかしいけど、刺激は受けた。

ROCKBOTTOM/BabyBlue こうじ(以下 K):僕は最初アメリカで会ったんだけど、日本人がアメリカでライブをやるなんて当時は想定外だったんですよ。で日本に帰ってきてまた会って、ライブ情報も載っていないような所でやっているのを観に行ったりして。所謂僕が描いていたパンクロックとは全く違うパンクだったんですよ。派手な格好をしているわけじゃないし。正直僕は影響を受けましたね。出会う以前とは音楽観が変わっちゃうし、自分の中で革命が起こったような感じです。ほぼ毎週のようにライブに行ってましたね。

M:こうじとはSHELTERとかで良く会ってたけど、その頃はあんまり話した事なかったんですよ。FIFIさん(TEENGENERATE-G/Vo)のお店「ぷあかう」(※FIFI氏が下北沢でやっているロック・バー)がみんなを結びつけてくれたっていうのがあります。その場所を作ってくれただけで、世界へ向けてこのシーンが飛び立っていくっていうか。ぷあかうがなければROCK市ROCK座ってイベントもなかったし、今回のコンピに入っているCarCrash っていうバンドも生まれなかったし。

■CarCrashのメンバーはどんな方達なんですか?

M:ぷあかうのお客さんですよ。

N:本間くんは常連の酔っ払い (笑)

K:みんなで「(バンドを)やれやれ!」ってけしかけて。

N:元○○が集まって、とかじゃないんですよ。ボーカルのタカダマ君は昔弾き語りをやってて、僕のレーベルにテープを送ってくれてたんですよ。で、僕も返事を書いて送ったんだけど、話をするようになって、それが嬉しかったって言ってましたね。それが現在のCar Crashになるという。今のドラムは元ロマーンズのちぐちゃんなんで、元○○ですが(笑)

一同:へぇ~。

K:その弾き語りの音源も、このコンピに入れちゃえば?(笑)

■PERIPHERIQUE ESTっていうバンドは?

N:ベルギーの現行のバンドなんだけど、FINKと交流もあって、ぷあかうにも来たことがあって。LPも出ているけどすぐにレア盤になって再発したり。現行のバンドも聴いている人には知られたバンドなんですよね。海外のバンドを入れるのを考えていた時に、TEENGENERATEが活動してた頃の昔のバンドだけでなく、今のバンドを入れたいなって事でアドバイスをもらって。あとはDICTATORSのアンディー・シャーノフがTEENGENERATEのバンド名にもなった曲を再録してくれて。DICTATORSは入れたいなってNORTON RECORDSに聞いてみたら、「アンディーに連絡とってみたら?」って教えてくれて。このコンピは、TEENGENERATEが再結成ライブをやって、いろいろ話題になった時に、「いやいやFIRESTARTERだってRAYDIOSだっているよ」「他にもまだまだいっぱいいいバンドいるよ」って事を提示したほうがいいんじゃない?」って側面もあって。映画観た人の中でも、「TEENGENERATEの人たちってまだバンドやってるんだ」なんて言ってる人がいた位で。

■僕自身もTEENGENERATEに影響を受けていろいろ掘り下げるきっかけになったんですけど。

K:実際きっかけにはなりましたよね。世界中もそういう流れになっているのがリンクしているような状況でもあったし。リサイクル・ショップの店先のダンボールに入ってる、10円のレコードとかまで探すようになったり。
K:その頃の僕らの合言葉が「下を向け!上を見るな」で。(※目線にある棚ではなく、足元に置いてあるダンボールの中の特価品を探せということ)

N:ネットもなかった時代だし、そんな頃にPEZBANDとか言われても誰も知らないって。まぁだからそういう安い値段になっちゃうのも仕方ないかと。そういうのをうちらが汲み取ってた。

K:TEENGENERATEがアメリカにライブに行くと、レコードを死ぬほど買ってきて自慢してくるんですよ。「じゃぁ聴いてみましょうか」となって。当時「夕べ」っていう集まりがあったんですよ。みんなの家にレコードを持ち寄って、朝の4時まで酒飲みながら聴くっていう。

N:それがぷあかうの原型。ほのぼのとした時代だよね。

K:あと、これは時効だと思うんだけど、当時、下北沢のユニオンにいた親しいスタッフに、「パワーポップ入れましょうよ」って無茶振りして、大量に仕入れて貰った事がありました(笑)。

N:TITAN RECORDSとかMICHAEL GUTHRIE BANDとか。

K: NOT LAMEレーベルのカタログのバックストックとか、当時海外でも認められてなかったから凄く安くて。それを皆で下北に買いに行ったりしてね。当時はお店の人も一緒になって盛り上げてった感じですよね。
N:FIFIとFINK兄弟は圧倒的に知識はあったけど、みんながお互いに教えたものもあったし、もちろんレコード店の人からの情報もあったし。圧倒的な存在の彼らから“教えを乞う”って感じでもなくて、みんなでワイワイやってた。そこは地方の人とかは少し勘違いしてると思う。みんなコレクターではなくて、とにかく“聴きたいから買ってる”っていう感じ。そんな感じだから、年齢や仕事とかも関係ないし、上下関係とかもない。バンド関係って上下関係がうるさいイメージあるけど、この界隈はそういうのはなかったよね。

M:このコンピのコンセプトでもあるけど、かっこいい曲を書けるやつが一番かっこいい。純粋に曲で勝負出来ないと。

N:知名度とかじゃない。もちろん知名度もあったほうがいいけど。良い曲を作れそうな人にオファーをする。今回のCar Crashだって初音源だし、福岡のtv.orphansも間違いないだろうって。

M: BabyBlueだけはごり押しでねじ込まれた(笑)!本当はこのコンピもアナログで出したいですね。ユニオンとキングレコードでRECORD STORE DAYの時に出しましょうよ!

K:もしそれが出たら、日本で初めて意義のあるRECORD STORE DAYになるよ。

M:この前アメリカに行ったんだけど、むこうの人の家にはCDプレイヤーがない。あるのはカセットデッキかレコードプレイヤー。それ位アナログレコードの価値が高まってるんだと思う。だからアナログを出してる日本のバンドはむこうでも知られているんだよね。

K:僕はこの前BabyBlueでイギリスに行ったんですけど、RAYDIOSとかを知ってるんですよね。我々からすれば、TEENGENERATEやREGISTRATORSが海外のバンドを聴いてそれを取り入れてるって感じだけど、逆に海外の人達には、日本のバンドが海外のバンドを掘り下げて聴くきっかけになっているっていう、逆輸入車みたいな感じ。日本のバンドがこういう価値観で聴いているっていうのが受け入れられてる。FIFIさんは「俺たちはピエロだ。東洋人がR&Rをやっているを珍しがってるだけだ。」なんて言ってたけど、それだけじゃない。

N:アメリカにはいろんなレコードが溢れてるけど、彼らには俺らのように掘り下げる事が出来なかった。FINKは彼らに「アメリカとか行くと、俺らをいいねって言うけど、その前に自分の国にいいものがいっぱいあるじゃないか。それにまず目を向けろよ。と思うね。」って言うんですよ。KILLED BY DEATHとかBLOODSTAINSとかのコンピレーションを作っていた人達はそういう聴き方が出来てたけど、その他多数の人には、この界隈の日本のバンドが自分の国のバンドの良さに気付くきっかけになっていると思う。

K:アンダーグランドでは世界中でこういう流れが呼応していて、その一部がこのコンピレーションだと思う。日本でもようやくこういう素晴らしいコンピレーションが作れた。みんなそれぞれの役割でもっと世の中を面白く出来ればいいと思う。
N:このコンピで面白いのは、「TEENGENERATEっぽい」っていうのは1曲もないんですよ。明らかにTEENGENERATEの影響下にはあるんだけど、それをそのまま演っている人達はいない。影響受けてもそれをそのまま演るっていうのはかっこ悪いってTEENGENERATE自身が教えてくれたと思う。

■今回のコンピレーションのタイトルについて。

M:毎週の様にこの3人とキングレコードの長谷川さんで、渋谷の三平(酒寮)っていう居酒屋に集まってミーティングしてたんですけど、その話の中で、このコンピに収録されなかった“近親相姦”というバーチャルなバンドが生まれまして、そのバンドの曲名が今回の『I don’t like SEX』だったっていう。この4人の誰かが欠けてもこのコンピは作れなかったと思うから、ある意味バンドみたいなものなんですよ。そのタイトルにも、「あらゆる欲望を捨てて音楽のために生きろ!セックスなんか嫌いだ!」っていうメッセージが込められています。風俗行くならレコード1枚買えよって。

N:『GET ACTION!!』の映画のパンフレットでもFINKが似たようなことを言っているんですけど、「現代の若い人達の興味はセックスが上位にきていて、音楽なんて下の下だよね」って。そことも繋がっている。毎回議論を重ねていて、それに沿ったバンドを集めようって。

K:「音楽で飯を喰うヤツは豚だ!」って所まで行き着いて(笑)。音楽で得た収入は音楽に返さなければいけない。そこまで純粋にいかないと、良い物なんて作れないだろうって。

N:RADIO BIRDMANのDENIZ TEKも同じような話をしていて、「音楽とは別に仕事を持て」って。僕はもうちょっと柔らかく考えていて、音楽を作った結果として飯が喰えるという事は勿論あるだろうけど、それは結果であって、“音楽で飯を喰う”という事を目標にするなって。いい音楽を作ることを目標にしようよって。その意識はこの4人で共通の認識が出来てますね。マサハル君が言うともっと極端な言葉が出てくるんだけど(笑)。「じゃあなんでキングレコードから出すんだ?」って話もあるけど(笑)。

M:いや、こんな事言ってはなんだけど、これが長谷川さんの収入源になるとは到底思えないし(笑)。俺の座右の銘が「人生棒に振れ」なんですけど、キングレコードがここまでやらないと世界は変わらないぞっていうね。

K:全て想定内の事をやっていては世の中は変わらないんですよ。想定外の事をやろうとすれば覚悟も必要だし。そうでなきゃ面白いものは生まれてこないんですよ。

N:世の中にはそこまで考えて音楽をやっている奴らもいるんだよって事を知って欲しいな。俺らアンダーグラウンドの中ではそれは当り前の事だし、ハードコアの人達とかだって勿論そうだし。これをきっかけにまた面白く変わればいいなって思います。これが出ることによって目障りだと思う人も出てくるだろうけど、それはそれでまた面白いし。

M:今回、作る過程が面白かったね。バイクでも目的地なく、走っていることそのものが面白いみたいなもので。それに、これが出ることがまた新たなスタートにもなるし。

N:ほとんどが新録っていうのも重要。皆の気合が感じられる。Young Fresh Fellowsまでが新録を出してくれてるんで。既発音源集めたレーベル・サンプラーっていうのはよくあるかも知れないけど最近ではこういうほとんど新録のコンピレーションってなかなかなかったから。

M:20年後もフレッシュな気持ちで聴けるようなもの、そういう本物を皆が求めているんじゃないかな。

■では最後にひと言ずつお願いします!

N:その時代時代でポイントになるようなコンピレーションってあって。例えばLESS THAN TVから出ていたTVVAみたいな。ああいうコンピレーションになればいいな。それは後々の時代で判断される事だけど。

K:あとはとにかく売る。何が何でも売る。ユニオンで3,000枚売ってくださいよ!こういうものが売れれば愉快じゃないですか。そういう想いをみんなで共有してどんどん広がればそれが俗に言う「革命」ってやつなんですよ。点であったものがどんどん線で繋がっていく。

M:バンドをやるっていうのが重要。これをきっかけにみんなギターを持てばいいんですよ。バンドやらずになにやってんの!少年よ、バンドをやれ!
Get Action!!のパンフ3
Get Action!! パンフより
映画やってない地域の人やパンフ買えなかった人へ。
長いけど。映画の補足になればと思います。

TEENGENEARATE interview
2013/12/19 at ぷあかう 

■まず再結成のライブに関して。チケットがすぐに売り切れましたよね。TEENGENERATEが待たれていた、という感覚はありますか?

FIFI 再結成的なものも海外ではあったから、正確には20年振りではないけど、また久々に観たいっなって思ってくれる昔から観てくれていた人もいるかもしれないし、まあ、実際には再結成というほどの大したバンドじゃなかったけどね。最近はデカく話が伝わった部分があるから。

■その空白の時間が伝説化を進めた?

FIFI まあ、そんな感じじゃない?昔のKilled By Deathの70sのバンド とかもそうなんだけど、シングル1枚しか出してなくて、1年も活動していないような バンドがさ、レコードもプレミアがついて、すごいバンドみたいに俺たちは思ってるわけで、本人 はやってたことさえも忘れているかもしれないんだけど、俺たちからしてみれば凄いっていう。

■じゃあ、TEENGENERATEもそういう凄い(と思われるような)も のを作ってきたという自負はあるのかな?

FINK (笑)それはさすがにない。
FIFI 自負とかじゃないよ、ただやりたいことやってただけだから。やりたいように。

■けっこう遠くから観に来た人もいるわけじゃないですか。外国から観 に来た人もいるし。

FIFI がっかりしないかなぁ、って心配したよ。俺たちも年老いたわけでさ、20年経って。
FINK よく言うよ(笑)俺はとにかく年老いたアニキ(Fifi)をカヴァーしなきゃって思ってさ (笑)老老介護だね。

■で、結果、再結成ライブはすごく盛り上がったわけで、それについてはどう思った?

FIFI よかったよ。楽しかったし。昔からの人はさ、もう最初からノる気満々で来てるから、それは判ったし。もうヤケクソみたいなさ(笑)もう演奏始まる前 から大騒ぎしてくれたしさ、そりゃもう演奏始まったら、よっぽどヘマしない限り、、、
FINK ま、約束されてる(笑)
FIFI 長丁場の最後だったから、みんな泥酔してるし(笑)、ま、よし、と。
FINK TEENGENERATEであんな長く演ったことないな。
FIFI まあ、ヨーロッパではあったけどね。ヨーロッパでは1時間ぜったい演んなきゃいけなかった。
FINK 契約だったから。
FIFI ヨーロッパで、1回30分で終わっちゃって、もう 1回演れって言われてもう1回演ったもん。ドイツかなんかで。
FINK 怒っちゃって。
FIFI プロモーターが。「契約違反だ」って。「もう曲ないんです」っ て言ったら、「もう1回同じの演れ」って(笑)。

■そんな契約結んでたんですか?

FINK 俺たちは知らないんだけど、会場が、ロックだけじゃなくていろいろなことやっているところで、ここはこういう条件の契約って感じだったから。

■再結成ライブのときは、当時あんまりやってなかったセットリストだったような気がするんだけど

FINK そうかな?”RIGHT NOW”かな?

■例えば”JOHNNY AND DEE DEE”とか

FINK “JOHNNY AND DEE DEE”はそうかもね、でもその2曲くらいじゃない?

■でも、セットリストを見たら、当時あんまりない観てない流れかな、 と思って。

FINK それは、前にニューヨークやオーストラリアとかで(再結成を)やって、そのときは、まだ名残というか、 TEENGENERATE解散から何年かしか離れていなかったから。だから、同じようなセットリストで。で、正直いうと俺たちも曲忘れてたから。20年も経ってたしね。今回はアニキ(FIFI)の指のこともあった(奇病で左手の指が動かない)から、何ができるのかな、って思って。考えたのは、あんまりギターの負担がない曲。あとは、、、アニキにいっぱい歌ってもらおうと思ったんだよね。でも、よく考えると、アニキの歌った曲って、オリジナルでは2曲くらい しかなくてあとカヴァーだから。けど、訊いたらあんまりカヴァーはやりたくないっていうから。だけどさ、アニキは指のことを言い訳がましいから言って欲しくないっていうけどさ、どう考えても弾けてないじゃん。

■この前、再結成でやってみて、今の自分から見て、TEENGENERATEの曲はどういうものだったのか?この前話したのは、改めてシンプルさの良さを再発見したというか。それでRAYDIOSの曲が複雑化していたのに気付いたというか、そんな話だったけど。

FINK 思ったのは、もともとTEENGENERATE始めた時はその前やっていたAMERICAN SOUL SPIDERS(ASS)の反省もあって全曲2分でやろうとしたんだけど、それでも初期の曲ってまだASSみたいな曲を引きずってたんだよね。で、最初の意気込みを出しているのは”Get Me Back”くらいで、とにかくシンプルにシンプルにってことを考えてて。で、TEENGENERATEやって、FIRESTARTERやって RAYDIOSやって、で、この前久しぶりにTEENGENERATEやってみて、 ふと気が付くとRAYDIOSって小難しいことやってんなぁー、ってすごく感じがして。で、いま反省して軌道修正中。だから、スペインのライブから帰ってきてからいっぱい曲ができてる。簡単な曲だからすぐできる。

■スペイン(2013年11月に再結成し出演)での反応っていうのはどうだったの?さっき話した日本の感じと一緒?

FINK 同じだよ。スペインは、もともとずーっと誘ってくれてたの。毎年何年も。だけど、再結成はやる気しなくてずっと断ってたんだけど、去年くらいからアサやん(Sammy)が、アニキがFIRESTARTERで新曲も作らないせいかなんか危機感を覚えてて(笑)、意外にもスペイン行こうよ行こうよ、って言い出したのはアサやんで、最後に一花咲かせようよ(笑)、って。アサやんも最後にハジけたいのかな、ってのもあって。アニキも不治の病でもう弾けなくなっていくのかな(笑)、とか思ったから最後にやるのもいいのかな、と。そこにこの20周年だから映画やろうというのもあって、今年、急にまわりが盛り上がってくれたから。まあ、スペインは大きなイベントだしもともとお客さんがいっぱい来るのはわかってたからね。けど行ってみたら、やっぱり、こう、ワーって感じで。会場がけっこう広いところで、ちょっと歩くとすぐにお客さんから「サインしてくれ」とか。20年振りだな、これって(笑)。まあいい思いはさせてもらった(笑)。
この20周年っていうのがなければ TEENGENERATEをやったかどうかわからないんだけど、そこに今回のCRYPTのやつ(2013年リリース。シアトルで録音しながら未発表音源)もあって。このリリースはずっと俺渋ってたんだけど、3、4年くらい前にベルリンに行ったときに、TIM WARREN (CRYPT RECORDSのオーナー)に久しぶりに会って、そしたら離婚してすごい貧乏してて。最近全然レーベルとしての新譜も出してなくて、で、何年も禁酒してたみたいなんだけど、それを破って酒を飲みたいというから(笑)一緒に飲んだら、「90年代が自分のピークだった」みたいなことを寂しそうに言ってて、なんだか可哀想になっちゃってさ。で、このTEENGENERATEの未発表のヤツも、昔はいいと思わなかったんだけど、今聴くといいじゃないか、って言ってて。俺、TIMのアパートで聴かせてもらったけど、やっぱりダメ(笑)、で、俺たちにリミックスさせてくれるなら考えるって言ってしまって。で、戻ってからやったんだけど、どうもしっくりいかなくて何年か放置していた。ま、当時良くなかったから”GET ACTION”を東京に帰って録音したんだから。しかもそのとき出来たての曲ばっかりだったんだよね。

■曲がこなれてない感があった。

FINK そうそう、ほんとシアトルに向かう飛行機やホテルの中でもズーッと曲を作ってて、次の展開どうしようか、って考えたり、歌詞をずっと書いてたりしてた。そもそもさ、そんなに曲をバンバン作れるバンドじゃなかったのに、当時は曲作ってはシングルばっかり出してたから、、、もうアルバムに入れられる曲がなくて。でもTIMは曲は少なくとも20曲は必要だって言ってきたりして(笑)、、、20曲いきなり出来ないからさ。アナルカントじゃないんだから、まあ、そういう感じ。
話が飛んじゃったけど、まあ、TIMも今はヨーロッパでCRYPTをやってるから、ちょうどスペインのライブに発売をあてたら、ちょっと売上げになったりして喜ぶかなと思って。

■スペインでの再結成のタイミングでのリリースは狙ってたの?

FINK狙ってたというか、たまたまだけど、タイミングがいいかな、と思って。全部一緒にしちゃったほうがいいかなって。俺6月くらいにリミックスやったんだけど、もうスペインと映画は決まってたから、慌ててね。このタイミングくらいしかもう出すこともないだろうなって思ってもう一気にやった。TIMも喜ぶかもしれないって思って。で、いろいろ試してやったら、まあ聴けるかなぁ、っていうレベルにはなって。でもね。TIMは全曲出したいって言ったんだけど、やっぱり捨てる曲は何曲かあった。これはちょっと、っていうのは。

■スペインに出てた、いわゆる今のガレージ・バンドはどういう感じだったの?

FIFI 観れなかったんだけど、FLAT DUO JETSの人出てたよ

■おー、そうなの!

FINK 昔観たことあったけど。もうおっさんになってたけど。

■なんでそういう質問したかというと、当時は各国のバンドが同時多発的に盛り上がってたというのがあったから、それが今はどうなってるのかな、って。

FINK 俺たちが TEENGENERATEやってる時代に、当時はちょうどガレージが盛んだったよね。昔の(60s/70s)ガレージ・バンドとやったりね。だから、(今は)ルーツがちょっとだけ違う感じ?90年代の頭のころはサーフィン・バンドとか多くて俺たちもずいぶんそういうバンドと一緒にライブやったけど、かたやQUESTION MARK& THE MYSTERIANSとかさ、MUSIC MACHINEみたいなオルガンのコテコテのがあったり、FUZZTONESとかCRAMPSみたいな流れとかもあったり、90年代の頭あたりはいろんなのがグチャグチャだったから。俺が大好きなフラットなロックンロールみたいなのとかレイヴ・アップみたいなのもちゃんとあったし、だから、あまりまとまってない感じはあったけど、だけど、そういうの含めてガレージがそのまま人気だったんだよ。
だけどさ、95年以降?はガレージがもっと世界的に認知されていったのは知っているんだけど、俺はあまり詳しくはなくて。だから、俺たちが知っているのとまた違うんだよ。で、今回はTEENGENERATEを後から聴いてくれた世代と一緒にやったから、だから、、、出演バンドもみんな
(俺たちに)「サインくれ」みたいな感じで(笑)。全然毛色が違う感じのスーツを着ている若いバンドも俺に親切にビール買って来てくれたり(笑)、俺達は歳も上だから、もう全然別というか、息子って感じ。
それと、昔TEENGENERATEやってたときは、アメリカとかツアーしてると、時々どっちがトリをとるみたいな話があって、俺たちは全然こだわりないです、どうぞどうぞって言うんだけど、たとえばMAN OR ASTRO MAN?とかROCKET FROM THE CRYPTとかはそういうのにけっこうこだわってたよね。プロ意識が強いんだと思うけど。でも今のバンドとかはそういうのはあんまりない感じはした。あと、JON SPENCERやOBLIVIANSの影響って若いバンドには凄く大きいんだよね。なんか基本的にブルースが当たり前みたいな感じになってるし、多分、それをRAWなサウンドでやるっていうのがアメリカでもヨーロッパでも90年代半ばくらいからスタンダードになっていて、今でもアンダーグラウンドの中に残ってるような気がする。既に文化というか。だから昔は80年代のガレージって、もっと、なんか大量にリバーブ使っちゃったり愕然とするプロデュースが多かったけど、それをまたさ、90年代にちゃんとしたサウンドに戻してさ。でもそういうのがなかったら、今の若いバンドはロックンロールは魅力を感じなかったのかもね。

■はい、では再結成の話はそのくらいにして、映画についてですけど、いろんな人がTEENGENERATEに対して様々な捉え方をしていたと思うんだよね。自分はこんな見方をされていたんだ、というような感想はあった?

FINK まあ、TEENGENERATEの映画だから、コメントくれる人も悪いことは言わないし守られているよね(笑)。当時はもっと違う見方していた人たちもいただろうし、当時は必ずしもみんなから歓迎されていなかったと思うから。初対面でもおまえら嫌いと言われたこともずいぶんあったし(笑)。でもそれはそうだろうな、って当時納得していたとこもあって。もともと、俺たちって静岡の田舎者だから、東京に行けばイギリスみたいなカッコいい音楽やバンドがたくさんあるんだろうな!って、東京行く度にワクワクしてたけど、80年代初頭から上京後もライブハウスやレコード屋とかにもかなり足しげく通ったんだけどどうもほとんど出会えなくて。で、段々音楽については俺はアニキとしか話ができなくなっていって、しまいにゃ、もう「日本はダメだ。もうニューヨークかパリに脱出するしかない」って、完全に頭のおかしいやつになっていってたから(笑)。だからTEENGENERATEになって音楽が好きな人たちがライブに集まってきて、あのレコードいいよね!とか、夢中になって音楽のことを話ができるお客さんとかが増えて急に人生が楽しくなった感じ。だからもうアニキと話す必要がなくなった(笑)。ただそれも、段々、もともとはロカビリー聴いてたんですけどー、今はパンクロックの方が好きです、とかエクスキューズしてくる人が増えてきて。そんなの全然構わんよ、俺たちもそういうのかなり好きだから、って。そんな、なんか俺たちがパンクロックの先生かなんかで、B級パンクを聴いていないヤツとは口きかないみたいに思われてるな(笑)、って感じることが多くなってきたよね。特にCHROLOFORM以降はファッションまで最初期のパンクロックにコミットしないとコミュニティに入れない的なイメージもあったと思うし、純粋に自由に音楽だけを楽しんでくれてたお客さんは居心地が悪くて多分離れていくだろうなって。あの昔ながらのライブハウスの雰囲気とか喧嘩とか上下関係とかがどうも馴染めない、ただ音楽が好きで集まっていた人たちが俺たちを支えてくれていたのにね。また80年代に逆戻りかとほほ、みたいなね(笑)。俺自身もそういうのが嫌で嫌で、音楽だけやりたくて海外逃亡したのに、気が付いたら自分が近寄りがたい親玉みたいに思われていると思ったら、本当に恥ずかしくなっちゃって。もうバンド辞めちゃいたいな、って。自分達で音楽をやりたいようにやっていただけなんだけど、もうバンドとしては寿命を迎えていたんだろうね。そんな感じだったから、TEENGENERATEをどう感じたかって、その人の当時の立場とかによってかなり違いはあると思うよ。オタクだとか(笑)、生き方がパンクじゃねえとか(笑)、死ねバカとか(笑)。そういう風にもかなり見られていたはずだし、俺もそう思うもん(笑)。でも今回コメントしてくれた人たちは、それだけで本当にありがたいと思ってます。サンキュー!

■それと関連するんだけど、東京の90年代っていうのは自分にとってどうだった?今は情報がいっぱいあるけど、、、

FINK 80年代後半あたりから急激に変わっていったな、っていうのはあって、俺は切掛けはグランジだったと思う。間違いなく。それまでイギリスのハードコアとかしか載せていなかったパンク系の雑誌も、今まで言わなかったけど、実はGERMSがずっと一番好きでした。テヘヘ、って感じになって(笑)。今では想像もつかないと思うけど、80年代はRAMONESさえ完全にメディアから無視されていたのに、ジャーン。やっぱどう考えても RAMONESしかない、アメリカ最高!ってなった(笑)。それがいいか悪いかじゃなくて、とにかくその当時は雑誌くらいしか情報ないから、その一言の影響で、ある日突然、日本では主流がUKパンクやUKロックとかからアメリカの方にさっとシフトして、長髪が増えて革ジャンが大量に古着屋に売られたと思うよ。
もともと日本は独特だと思うんだけど、日本でパンクロックが紹介された時は専らニューヨークでしょ。知的でアートじゃよ、みたいな。で、イギリスでもピストルズは、あれだけ音楽が素晴らしくてもメンバーが引き起こした事件を笑い話としてしか取り上げられないような、低能扱いで。「MISHIMA」とか言って、知性のアピールがないとまともに紹介してもらえてなかったでしょ。日本では紹介の仕方が音楽ではないからいびつなんだけど、当時は情報も雑誌かラジオしかなかったしね。そこで紹介する側のサジ加減で読んでる側は右往左往するしかないしそれしかないって思っちゃうよね。80年代になって、当時のメディアがちゃんと取材もせずアメリカはなーんにもないよ、今はイギリスのキングスロードがギンギンだよって言うと、過激好きな若者はウォーッ!て全員そっちにいっちゃうわけだから。あの頃は、パンクロックのような素晴らしい音楽性は完全に無視だったし、生き方や過激さだけに紙面が割かれていたから、俺もそうだけど、逆にどーも聴く気になれなくなった人も多かったと思うよ。日本だけでなく当時はアメリカでも全国的にはそういう扱いだったと思うけど、アメリカはちゃんとローカルで支えるシーンがあるから日本みたいに雑誌が方向を示すとすべてが一斉にそっちを向くことはなかったのかもね。で、90年代に入るとそういうのローカルシーンでずっと頑張っていたバンド達にようやくスポットが当たるようになって日本でもグランジを切掛けに影響が広まったという実感があった。だから、90年代になって環境はかなり良くなってきたと思う。90年代は80年代の古いものが一掃されちゃったから。バンド・ブームの人たちも急に無くなっちゃった。で、もともとハードコアとかでも地道にやってた人たちが急にスポットライトを浴びるようになったというか。あんまりメジャーっ気がないっていうか。ほんとに、こう、そのあと結果的にメジャーに行く人はいるんだろうけど、もともとやってた人がスポットライトを浴びただけだから、環境としてはやりやすかった。

■さっきも少し出てきたけど、その中で、自分たちがやってたら自然と仲間が集まってきたような感覚はあったのかな?

FINKもともと、東京に出てきたときに、東京はみんな凄い音楽ばっかり聴いていて、ライブとかも凄いんだろうな、って憧れがあって。でも実際にはほとんど無くて。その80年代にアニキなんかと言ってたのは、でも絶対にちゃんとしたロックンロールを好きなヤツっているはずだけど、点在しちゃっている。そういう人たちを集めたいって言ってたんだけど、あの頃は集める術がなかった。まあ、ASSあたりから関口くんとか、マガリとか、飯嶋くんとかそういう人たちと出会うことができて、やっとライブの打ち上げなんかで音楽の話が出来るようになったというか。それ以前はそんなに夢中になっている音楽やバンドの話を打ち上げでできる知り合いがいなかったよ。だから、そういう、お客さんと友達になって音楽の話をできるのは本当に楽しかった。まあ、いつも観に来てくれたし、段々と輪が拡がっていったんじゃないかな。あいつらが呼んでくれて、尾崎とかさ、中上くんもそうだけど。あ、やっぱりちゃんと音楽を好きなヤツらいたんじゃん、って感じ。

■さっきの話と繋がるけど、東京に出て来たときにいわゆるロックンロールっていうのは無かった、という感覚だったのかな?

FINK それ、俺に言わせたいの?(笑)あの、最近は映画や再結成ライブがきっかけで急にインタビューをたくさんしてもらえるようになったんだけど、、そこで、なんかね、そこを強調されるのがツラいな(笑)。

■何もなかったところに作ったってことを?

FINK え?違う違う。そうじゃなくて、「ロックンロール」って言われるの。なんか気恥ずかしいというか。「ロケンロール」とかになると悲しい。別の意味で(笑)。

■じゃ、話題変えて、遡った話だけど、自分の静岡での環境っていうのが、今の自分に影響したものって大きい?

FINK それは映画にも出てくるけど、塾の先生とか。あとまあ、、、簡単に言っちゃえば俺のアニキだよ。何も無かったもん、田舎だし。俺が中学生のとき、一般的に「ロックンロール」と言われてたのは銀蝿とかだから。俺は銀蝿の音楽はむしろ好きだけど、ただ、キャロルとかも含めたファッションとして80年くらいの日本ではリーゼントしてないと「ロックンロール」ではないと決まってて、じゃあ、STONESとかBEATLESは違うの?って。だから、日本の「ロックンロール」ってジャンルの壁をかんじちゃって。特に田舎だとさ、ヤンキーを志すなら「ロックンロール」とアイドルをマスターしろ、って決まってたから。俺、中学からバンドやってたんだけど、クラスのやつにロックンロールやろうっていうとさ、えーっ?それだけは勘弁して、恥ずかしいよ、、って感じだったし。昔はね。そういう意味じゃ、まだロックンロールは生き残ってるのかな。まあ、そういうことだよ。今なら七三分けのヤツもロックンロールが好きですとか臆面もなく言うしね。昔はすべてがすべてがすべてこんな感じだったんだよね。

■映画観て、自分で一番印象に残ったところって何?

FINK エンディングで親父とかお袋が出て来たところ(笑)。お袋は、宝塚とかに憧れて、バレエとかやって一生懸命目指してたみたい。清水で、石原裕次郎が主演の映画があって、お袋は地元のエキストラにスカウトされて出たんだって。しかもそのとき、裕次郎がウチに泊まったの。お袋が、「この布団で寝てた」って教えてくれたもん。あ、泊まったんじゃなくて休憩かな。だから、そういう意味だと、お袋が何十年か経て再び銀幕にでることになって良かったな、と。

■90年代の話だけど、海外のバンドと同時進行的なウネりみたいなものがあったと思うんだけど、その興奮みたいなのは感じてたのかな?僕なんかは、実際ツアーしたわけじゃないから、レコードでしか想像できないけど、同時進行で、なんか起こってるな、みたいな勢いっていうか興奮があったんだよね。

FINK 勢いっていうか、急に身近になったんだよね。ASSをSYMPATHY FOR THE RECORDINDUSTRY(SYMPATHY)から出してもらったときは、まあ、ただ単に嬉しいってだけで。俺もアニキもSYMPATHYから出していたバンドのシングルをいっぱい持ってたからさ、えっ、こんなお近づきになれるの?こんな俺たちでいいの?みたいな感じで。でもASSの頃は、まだ日本のバンドなんかは本当の意味で中には入れない。でもTEENGENERATEになると向こうからこっちに来てくれるようになって。実際にはASSの頃から、少ないながらもDEVIL DOGSとかRAUNCH HANDSとかとはそういう関係が作れていた。で、ちょっと後にNEW BOMB TURKS(NBT)とかSUPERCHARGERとかがあって。まあ、もともとロックンロールやガレージパンクにきちんと理解のある人たちが始めたパンクロックだし、俺たちのやっている音楽も近いって感じた。それまではそういう音楽ってバラバラにはあったけど、90年代に入ると急に集まって固まった感じ。あの頃、MUMMIESとかがいたサンフランシスコのベイエリアって、シアトル並に盛り上がっていて、まあ、運が良かったんだよ。ASSくらいからああいう人たちとあのタイミングで全員友だちになれたっていうのは。

■最初にDEVIL DOGSと仲良くなって広がったのかな?

FINK ええとね、DEVIL DOGSより前に、90年くらいにバーンホームズがRAUNCH HANDSを来日させて当時ASSで競演させてもらったんだけど、その時TIMが同行してて知り合いになって。TIMはその時花園神社で大量に日本の古い映画ポスターを買って、それがその後”GET ACTION”のジャケにも使われてるんだと思うよ。ASSで初めてニューヨークに行ったとき、バーンホームズの人からSTEVE BAISEの連絡先を聞いていて、一緒に酒飲んだのがDEVIL DOGSとは初めて。滞在中にDEVIL DOGSをコンチネンタルで観れたんだけどとんでもなく凄かったな。それまでの人生で一番興奮した。

■例えばSTEVE (BORCHARDT)とかもだけど、当時子供だったひとたちに多少なりとも影響があったっていうことについてはどう思う?

FINKまあ、確かに年齢のこと考えるとそうなのかな、とも思うけど。TEENGENERATE解散後の90年代後半くらいからガレージとかが段々一般的になったっていうのは聞いてるけどね。やってる当時はそんな、人に影響を与えるとか全然思ってないし、無我夢中でやっていただけだから。それよりもさっきの話と重なるかもしれないけど、俺たちがやったことっていうのは、結局NBTとかDEVIL DOGSとかRIP OFFSと同じで、ガレージ好きの人が辿り着いたパンクロック?、といか、初期のまだロックンロールだった頃のパンクロック。もともとはパンクロックが起きたときはそういう感覚だったと思うんだけど。80年代は完全に別物になってたよね、パンクは髪立てて、金貯めて革ジャン着て、とか。ロカビリーはリーゼントして刺青入れて古いアメ車をローンで買って、とか。レコードも買ってほしいけど(笑)。で、まあ、あの全部一緒って感じになっていったのがちょうどあのTEENGENERATEやってた時代なのかも。だからそれから何年か経って、STEVEが子供の頃にはガレージバンドがテレビとかでも観れるようになって、掘り下げたら俺たちの音楽を聴く機会があったという感じなんだろうね。既にインターネットもあったんだろうし。

■さっきのスペインの話でも出たけど、今のバンドたちにも影響があったと思う?

FINK 影響があったというよりも、もうそういうのがあってから後の世代だから、抵抗がなかったんだと思うよ。ガレージのヤツでもKILLED BY DEATHみたいなパンクロックは当然のようにちゃんと聴いてるしね、今は。

■さっきの話とも被るんだけど、今って情報ありきじゃない

FINK まあ、インターネットだからね。

■それでホントはロックの面白さって、良い意味で勘違いしていくっていうのがあったと思うんだよね、それで地方色が出たりとか。それでシーンができたりとか。TEENGENERATEが活動してた時期はそれが まだ残ってたという感じがするんだよね

FINK ローカル?

■ローカルもそうなんだけど、ネットやってないからレコード屋行くとかライブ行くとかそういうところで情報が得られたときがあったけど、今はYouTubeで下調べしてから損しないようなライブに行くみたいな。だから驚きも少ないっていうか

FINKまあ、でも世の中の流れとしてしょうがないよね。基本的に、DJもそうで、バンドのライブよりもDJの方が客が入るっていうのも、この時代の流れでしょうがないなって思う。俺の高校時代って、男の1番のプライオリティって音楽。で、ちょうどバブルの頃にちょうどそういう統計があって、世界の国別に、その国の人はどういうプライオリティがあるかっていう。アメリカとかは1番関心があるのが音楽とか仕事のような感じだったと思うけど、日本ってセックスだったんだよね。セックスは俺も好きだけど。音楽はもうあの頃から優先度が低くなってた。で、90年代になるとファッションになるんだよ、男の 1番好きなことって。だから、時代の流れっていうのは、いくら俺たちがキャンキャン言ってもしょうがないんだよ、BEATLESくらいの影響力がないと。で、さらにインターネットの時代になって、失敗しないでいいとこ取りができる時代にもなったから、わざわざ音楽に金をかけるのもよっぽどの変わり者かおっさんだけになってるよね。でも、じゃあ、みんな音楽を聴かなくなるようになんのか?といえば、俺はそれはないと思う。また振り返しはあるのかと思う。TIMも言ってたけど、やっぱりヨーロッパではまだCD売れてるけど、アメリカは何故かまったく売れてないって。アナログが売れてるらしい。買うのは若いやつだろうから、違法サイトでダウンロードすればタダなのに、買うやつがいるのは、まあちょっとうれしいことだよね。

■FINKはTEENGENERATEから、ほぼ休みなく曲は作り続けて いるよね。

FINK FIRESTARTERのときはサボったけどね

■それで、僕は全部好きなんだけど、FINKのやってきた中で、 TEENGENERATEの曲っていうのは、突出して語られることが多いじゃな い?RAYDIOSやFIRESTARTERの方が進化していると思うんだけど、、、

FINK 世の中?的にはTEENGENERATEはまだましで、かなり下がってFIRESTARTER、もはやRAYDIOSになると誰も知らないし(笑)。まあ若くもないし(笑)、さすがに評価して欲しいなんて考えてないよ。いろんなバンドやったけど、結局自分の音楽をやるだけだから。最近、HEAVY SICKとかUFOでしかできないけど、たぶん来年になったらペンギンハウスにも断られるかもしれないけど(笑)。あんまりね、それは、、、しょうがねぇな、って。

■まあ、TEENGENERATEも自分がやったことではあるからね

FINK そう、TEENGENERATEは海外から出してたから。当時は俺たち自身も海外のレーベルから毎週のように届くいろんなバンドのシングルに夢中になって買ってたけど、同じように俺たちのレコードを買ってくれていた人たちがたくさんいたんだね、きっと。そういう時代だったから。外国のバンドしか買わないような人たちも興味持ってくれたし。でも、それも偶然だよね。だって、今、俺が若くて同じようにTEENGENERATEをやりだしたとしてもハァ?って感じだったと思うよ。埋もれちゃうっていうか。だからあれは本当のハプニングだったんだよ。たまたまそういうことが起きる時代で。バンドの実力からいうと分不相応なくらいラッキーだったけよね。でも、あのときTEENGENERATEで来てくれたお客さんがいるから、今、RAYDIOSやっていて、お客さんはメチャクチャ少ないけど、そういう流れで来てくれるお客さんがいまだにいてね。それはもし、当時まったく無視されていたんだったら、、、

■それさえもない、と。

FINK そう。

■じゃ、最後。この映画をどんな人に観てもらいたい?

FINK どっちかっていうと、あんまり観てもらいたくないけどね(笑)。うーん、とにかく、やっぱり、バンドやってればどうにかなるんだよ、っていうか。俺たちのように、別 に上手くなくても才能がなくてもやってみたらいいっていうか。えーと、まあ、自分なりにもっといいものを作ろうって思って続けてれば、バンドでも絵でも、何でも、一生懸命やってれば少なくとも楽しいし、時々ちょっとは報われたり、幸せなこともあるんだな、って(笑)。だから、どうせ映画観てくれる人っていうのは、俺たちのバンドを知ってる本当に極々一部の人だけじゃん。だけど、そういう人たちが、音楽とかぜんぜん関係ない友だちとか、音楽を聴いたことの無い姪とか、いとことか連れてきてくれたりして、バンドとか下地がなくても、下手糞なおっさんたちでもこうして映画になるんなら、ちょっとこう、ギターでも弾いてみようかな、とかそういう感じになったらなと(笑)。ま、それだけだよ。そんな準備とかは面倒だから要らないよ、って。

■いま、情報過多だからさ、バンドやっても、まだ人前に出せるものではないとかいう状態のままの人もいると思うんだよね

FINK構えちゃって?熟成しないと出せないみたいな?

■だから、みっともなくてもいいからやってみなよ、っていうか

FINK うーん、カヴァーでもぜーんぜん構わないと思うよ。少なくとも、カヴァーでも自分がやってるってことは、他の人が作った曲のレコード掛けてるだけよりはちょっぴりマシな感じもするし。いや、DJでもいいし(笑)。まだ若いコがさ、DJ聴きに来るっていうのはさ、まだ音楽で人が集まるっていうのは希望というかうれしいよね。世の中的にはプライオリティ100位くらいに落ちちゃっているんだろうから。韓流ドラマの次ぐらいに。
ただ折角なら、いつかはカヴァーやDJでなくて、自分でバンドとか作って自分が聴きたくなるような曲作っちゃったりできるといいよね。音楽がメチャメチャ好き過ぎて、自分でもやってみたいって気持ちになるのは当然だし、さらに続けていけば、自分が聴いているのよりも良い曲を作ってみたいっていう欲も出るのが普通。まあ、自分が聴いているのよりもいい音楽なんてほとんどできないんだけど、でもそれをみんながトライし続けないと、なんというか、すべて終わっちゃうように思えるんだよ、、音楽の順位がさらに500位に転落、みたいな。ときどき、酒飲んでるとライターみたいに持論を通すおっさんがいて、BEATLESですべて終わっちゃったんだけど、まあバンドをやるのは君の自由だからさ、権利だから(笑)って感じのイライラするのもいるけどそれは置いといて、バンドやっている側も、RAMONESよりいい曲なんか作れないよ、って最初から降参してちゃダメだとは思うけど、でもまあ、最初はパクリというか、何かと同じになっちゃうのももうこの際よしとして。きっかけはカヴァーでもなんでもいいし、ちょっとだけ何かに似てしまったとかでもいいから、、だから、日本の音楽が、、、嫌いじゃないよ(笑)。でも最初は許すけど途中からは恥ずかしいからそういうのは止めて、いつかはRAMONESにも褒められるような一曲ができるようになればいいんじゃないかなー、っと(笑)。その意気込みだけでも。まあ、偉そうなこと言っている俺こそがクソのような曲しか作ってないけど(笑)。
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